借金の整理をめぐり、大都市圏の法律事務所への苦情が県内で相次いでいる。債務整理沖縄クレジット?サラ金被害をなくす会には昨年から、「取り戻した利息以上の着手金を請求された」「自己破産は東京で手続きが必要と言われた」などの相談?苦情が寄せられている。対象の多くがテレビコマーシャルや新聞広告で知った県外の法律事務所。個人から法律事務所を仲介されてトラブルに陥る事例も頻発しており、同会は注意を促している。(黒島美奈子)
「払いすぎた利息(過払い金)を取り戻せる」。宜野湾市在住のタクシー運転手男性は昨年12月、那覇市内でクレジット?カウンセラーを名乗る男に声をかけられた。男が差し出した名刺には「ボランティアで借金整理」の文字。ハガキ印刷東京の弁護士事務所を紹介された。数日後、弁護士事務所から「書類が届いた」と電話連絡があった。手続きにかかる費用の心配を打ち明けると、女性事務員は「過払い金が5万円以下なら手数料はなし」など費用はかからないと強調したという。
だが、後日郵送されてきた「契約書」には、着手金として一律数万円の費用が必要なほか、多額の成功報酬の支払いが明記されていた。今年1月、過払い金の額を電話で確認すると「報告する義務はない」と告げられた。エステ 沖縄男性は「弁護士事務所が過払い金を横取りしようとしている」と憤る。近く弁護士の解任手続きをとるつもりだ。
こうしたトラブルは全国でも頻発している。日本弁護士会は昨年7月、全国の弁護士に対し「過払い金回収だけを引き受けないよう」という異例の指針を出した。日本司法書士会連合会も同12月「依頼者の生活再建を念頭に置き、必要に応じて行政サービスを紹介する」ことなどを通知した。沖縄クレジット?サラ金被害をなくす会事務局長の安里長従(ながつぐ)司法書士は「多重債務で困窮する人々を救う手続きが悪用されている」と話す。相談?苦情のほとんどは(1)県外の法律事務所が書類や電話で債務整理を担う事例(2)県内でクレジット?カウンセラーを名乗る人の仲介事例―という。
弁護士が仲介者に勧誘を依頼するのは明らかな違法行為。またこうした法律事務所では相談者に「過払い金請求以外に債務整理の方法がない」などと思わせている事態を問題視。「結果的に、相談者の生活再建を妨害している」と批判した。夜行バス身近な司法の窓口として2006年にスタートした法テラス(日本司法支援センター)の松本地域事務所(松本市)で、開所当初からただ一人のスタッフ弁護士として働いてきた南川学弁護士(29)が、1月末で千葉県の法テラスに異動することになった。
弁護士になって2年目、南川さんは「依頼者の報酬を気にすることなく刑事事件に携わりたい」と思い、新制度の法テラスの弁護士を希望した。06年10月、縁もゆかりもなかった松本市の法テラスに配属。離婚や債務整理などの法律相談のほか、国選弁護人として中南信地域の刑事事件を担当してきた。夕方まで法テラスで仕事をしてから、車を運転し、担当する容疑者のいる警察署に出向いて接見する。太陽光発電帰宅は日付が変わってからということも珍しくないという。
忘れられない事件は、伊那市で07年3月に起きたブラジル国籍の派遣労働者同士の傷害事件。ブラジル人の男が、けんか相手の同僚の足などをナイフで刺して、傷害容疑で緊急逮捕され、その後、「刺せば死ぬかもしれないと分かっていた」として、殺人未遂容疑に切り替えられた。「殺意まではなかったのでは」という思いから、起訴までの20日間、3日に1度は容疑者が拘置されている伊那署に通った。インプラント「相手に殴られたのでやり返した。殺そうと思って刺したわけではない」という話を聞き出して記録し、地検伊那支部と地裁伊那支部に提出。起訴段階では傷害罪となった。
世間をにぎわすような大きな案件を担当する訳ではない。が、借金や交通事故などでも、その人にとっては重大事。「借金がゼロになって、一からやり直しができるようになった依頼者に感謝されるような時は、やっぱりうれしい」という。市民が弁護士に相談しやすい環境をどうつくっていくか。法テラスや裁判員裁判などの制度がスタートし、司法が報道で取り上げられる機会が増え、「徐々に市民に身近になってきている」と感じる。それでも、まだ警察や消防ほど身近ではない、とも思う。エステ 兵庫後任の弘中章弁護士(30)も、「地域に溶け込んで、親しみを持てるような法テラスにしたい」と、南川さんが築いてきたものを引き継ぐつもりだ。
消費者金融など貸金業者が債務者に返した金利の過払い金総額は2006年以降で約2兆円に上るとみられている。過払い金請求は巨額の報酬を生み、法曹人口増加で過当競争にさらされる弁護士や司法書士を潤す。アリバイ会社専門に扱う「債務整理事務所」は“バブル”状態に。顧客を求めテレビCMを展開するが、さまざまなきしみも生じている。
東京都心にある債務整理事務所。頻繁にかかる電話の大多数は、多重債務者からだ。「パラリーガル」と呼ばれる事務職員がマニュアルに従い、借入先の数や金額、借入期間などを尋ね、A4サイズ1枚の顧客用「カード」を埋めていく。エアコンクリーニング 東京多くは事務職員を駆使して弁護士の手間を省き、徹底的に事務を効率化。弁護士の出番は、返還請求訴訟の提起や自己破産といった方針を依頼者に説明する際など一部にすぎない。
威力を発揮したのがCM。ある事務所には1カ月間で全国各地から5000件を超す電話が寄せられたという。「半年で100億円以上の過払い金を取り戻した」と豪語する事務所もある。この状況は06年1月の最高裁判決で生じた。貸金業者は利息制限法の上限を超えたグレーゾーン金利を実質的に否定され、債務者から請求があるとほぼ自動的に返還せざるを得なくなった。弁護士や司法書士の報酬は取り戻した過払い金の3割強とされ、“打ち出の小づち”と化した。
過払い金請求のビジネス化を、日弁連は問題視する。求人 情報 転職「債務者から『交渉経過を説明してくれない』『過払いが発生する部分だけ受任し、残る債務は受け付けてくれなかった』など苦情が来ている」と日弁連多重債務対策本部の宇都宮健児弁護士。依頼者と直接面談することを柱とする指針を作成し、広告を含む規制強化をちらつかせる。

















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